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0567-65-2511

診療案内

糖尿病・内分泌内科では、患者数の増加が社会的問題となっている糖尿病を中心とする代謝系疾患と、バセドウ病などのホルモン異常にかかわる内分泌疾患についての診療を行っています。糖尿病に関しては、従来行ってきたコントロール入院に加え、外来での合併症検査、外来栄養指導、看護師による療養指導、形成外科と連携したフットケア指導など、外来における診療体制の充実を図っています。

糖尿病教育入院のご案内

当院では、初めて糖尿病と診断された人や、まだ血糖コントロールは悪くない人を対象に5日間の糖尿病教育入院を行っております。毎日血糖測定を行い、1日の血糖の変動を見て適切な治療薬を選択するだけでなく、合併症の検査や糖尿病教室での全体講習、糖尿病食を体験した上で管理栄養士による食事療法個別指導、糖尿病の治療薬を使用している患者さんには薬剤師による個別服薬指導、理学療法士による運動量の実践的指導を行います。

主な疾患と治療法

  • 2型糖尿病
  • 1型糖尿病
  • 甲状腺疾患
  • その他の内分泌疾患

日本人の糖尿病に多い型で生活習慣に関連が深いです。治療は初めが肝心です。ある報告によると、糖尿病と診断された時、最初に正しい知識と治療を受けた人とそうでない人を比べると、前者の方が明らかにその後の糖尿病の余病発生が少ないとのことです。前述の教育入院の対象となる方や血糖コントロールが悪い方は入院にて治療を開始します。それ以外の方は外来栄養指導、看護師による療養指導、糖尿病透析予防指導、フットケア外来を必要に応じて受けていただきます。24時間血糖値を記録できるCGM(持続グルコースモニタリング)の導入も行っています。

糖尿病透析予防指導

糖尿病が原因で腎機能が低下してきている患者さんを対象に、受診日に合わせて専門の看護師と管理栄養士が、日常生活や食事の注意点、検査値の見方、薬の説明などを行っています。

日本人の糖尿病の中では数%の頻度ですが、インスリン分泌能が低下しておりインスリン注射を必要とします。当院ではインスリン頻回注射法やCSII(持続皮下インスリン注入療法)、SAP(センサー付きポンプ療法)の中から患者さんと相談し選択します。カーボカウント(食事の炭水化物量の計算)も必要に応じて導入します。

CSII

1日数回のインスリン注射では良好な血糖コントロールが得られない患者さんや、血糖をより正常域までコントロールする必要のある患者さんが対象です。ポンプを用いてインスリンが24時間少量ずつ注入されるため、頻回の注射の手間が省け、時間帯毎に注入単位が設定できるので、低血糖を起こしにくく血糖をより正常域までコントロールできる利点があります。

SAP

インスリンポンプに持続血糖測定器が連動しています。血糖値に応じてインスリン量を自動的に増減するシステムも使用可能です。

バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰となる疾患の一つで、内分泌系の異常で頻度が高い疾患です。抗甲状腺薬による薬物療法を基本とし、病状により放射線内照射や手術への切り替えをお勧めする場合があります。放射線内照射は当院で入院せず施行可能で、放射性ヨードのカプセルを1回だけ内服します。手術は当院の乳腺・内分泌外科に紹介しています。橋本病など甲状腺機能低下症に対しては、甲状腺ホルモン剤の内服を行います。また、甲状腺腫瘍は頸動脈超音波検査や胸部CTで偶然指摘される場合が多いですが、超音波検査を併用した穿刺吸引細胞診を行ない、癌などの診断を行います。良性であれば当科でフォローします。悪性であれば当院乳腺・内分泌外科に紹介し手術を依頼しています。

下垂体疾患、副腎疾患などが疑われる場合には、外来あるいは入院にて各種検査を行い、必要に応じ乳腺・内分泌外科や脳神経外科などにご紹介します。また、内科的治療を外来にて行っています。副腎腫瘍は胸腹部CTで偶然指摘される場合が多く、当科で採血・蓄尿検査・腹部MRIなどを行い評価し、ホルモンを過剰に分泌している所見を認めたりある程度以上の大きさのものは、乳腺・内分泌外科に依頼し手術を依頼しています。また高血圧症の中に原発性アルドステロン症という副腎疾患が隠れていることがあり、疑われる患者さんをしばしば紹介いただいています。採血・蓄尿検査・CT・MRIなどを組み合わせ評価し、必要な場合は放射線科に依頼し副腎静脈サンプリングも行っております。足の付け根の静脈から細い管(カテーテル)を挿入し副腎周囲で採血することでどちらの副腎が原因か特定する検査です。

入院の目安

区分 入院期間
糖尿病教育入院 5日間
血糖コントロール入院 7日間 または10日間 または13日間
副腎静脈サンプリング 3日間

診療実績

糖尿病血糖コントロール目的・糖尿病性ケトアシドーシス・高血糖高浸透圧症候群で入院された患者さんのHbA1cと退院後の推移

糖尿病・内分泌内科 甲状腺超音波検査下 穿刺吸引細胞診件数

平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度
125 168 152 130 171

入院患者の内訳

平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度
糖尿病 血糖コントロール1型・2型 165 139 175 161 220
妊娠糖尿病 5 11 1 1 0
糖尿病ケトーシス - - - 23 22
糖尿病性ケトアシドーシス 6 5 10 23 16
高血糖高浸透圧症候群 6 6 4 8 4
低血糖 10 10 8 14 8
シックデイ* 21 22 9 34 20
内分泌 23 25 14 21 24
その他 内科一般 63 61 60 70 207
合計 299 279 281 355 521

*かかりつけ糖尿病患者の食事摂取量低下のほか脳梗塞、高カリウム血症、感染症なども含む

平成29年度 血糖コントロール・糖尿病性ケトアシドーシス・高血糖高浸透圧症候群の入院症例における統計

退院後のHbA1cの推移
入院時 3ヵ月後 6ヵ月後
平均HbA1c 10.61% 7.22% 7.20%
症例数 177 123 62
紹介・未検査数 0 54 115
平均在院日数 12.7日

スタッフ
紹介

山守 越子やまもり えつこ

糖尿病・内分泌内科代表部長

免許取得年
平成3年
専門領域
糖尿病・内分泌内科一般
専門医・指導医・認定医
日本内科学会認定内科医・指導医・総合内科専門医 / 日本糖尿病学会専門医・研修指導医 / 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医・指導医 / 内分泌代謝・糖尿病内科領域研修指導医 / 日本経腸静脈栄養学会NST医師 日本医師会認定産業医 / 臨床研修指導医
山守 越子

糖尿病は生活習慣が深く関係しており、またこれだけで治るという特効薬はなく様々な種類があり、内服薬と注射剤のバリエーションもあります。そこで患者さん個々に合わせた治療が必要となり、まずは患者さんの話を聞き生活習慣を共有し、患者さんの気持ちに寄り添うことを初めに心がけています。また糖尿病はチーム医療であり、患者さんを中心に医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・理学療法士・栄養士など多くの職種のメンバーが関わり、みんなでより良い治療のために何ができるか考えていきます。もちろん内分泌疾患にも様々な職種のメンバーが関わり、また診療において進歩があります。我々は患者さんのために日々精進し、緊密な連携を取り、患者さんの安心できる医療を提供することを最優先とします。

小澤 由治おざわ よしはる

糖尿病・内分泌内科部長

免許取得年
平成14年
専門領域
糖尿病・内分泌内科一般
専門医・指導医・認定医
日本内科学会認定内科医 / 日本内科学会認定内科指導医 / 日本内科学会総合内科専門医 / 日本糖尿病学会糖尿病専門医 / 日本糖尿病学会糖尿病研修指導医 / 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 / 日本内分泌学会・日本糖尿病学会内分泌代謝・糖尿病内科領域専門研修指導医 / 臨床研修指導医
小澤 由治

水野 裕子みずの ひろこ

第一糖尿病・内分泌内科医長

免許取得年
平成20年
専門領域
糖尿病・内分泌内科一般
専門医・指導医・認定医
日本内科学会認定内科医 / 日本糖尿病学会糖尿病専門医 / 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 / 日本内分泌学会内分泌代謝科指導医 / 日本内分泌学会・日本糖尿病学会内分泌代謝・糖尿病内科領域専門研修指導医

塚本 健二つかもと けんじ

第二糖尿病・内分泌内科医長

免許取得年
平成26年
専門領域
糖尿病・内分泌内科一般
専門医・指導医・認定医
日本内科学会認定内科医 / 日本内科学会認定内科指導医 / 日本内科学会総合内科専門医 / 日本糖尿病学会糖尿病専門医 / 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 / 日本内分泌学会・日本糖尿病学会内分泌代謝・糖尿病内科領域専門研修指導医 / 臨床研修指導医

黒川 枝莉花くろかわ えりか

第三糖尿病・内分泌内科医長

免許取得年
平成26年
専門領域
糖尿病・内分泌内科一般
専門医・指導医・認定医
日本内科学会認定内科医

後藤 斗志子ごとう としこ

医員

免許取得年
平成18年
専門領域
糖尿病・内分泌内科一般
専門医・指導医・認定医
日本内科学会総合内科専門医 / 臨床研修指導医

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