臨床検査室理念
検査データを正確で安全にかつ迅速に提供し、患者さんに満足していただける診療支援を実現する。
臨床検査室について
臨床検査室では、直接患者さんから情報を得る生体機能検査と、患者さんから採取した検体(血液・尿・便・痰・組織など)を分析し、各種疾患などの診断に役立つ情報を提供する検体検査があります。
スタッフは医師(専任病理医含む)、臨床検査技師、アシスターの50名弱で構成されています。緊急時、急変時に対応するため、緊急検査については、休日・夜間24時間体制にて行っています。
各種認定資格
- 細胞検査士
- 超音波検査士
- 日本糖尿病療養指導士
- 認定輸血検査技師
- 認知症認定検査技師
- 認定血液検査技師
- 認定心電検査技師
チーム医療活動
- NST(栄養支援チーム)
- ICT(感染対策チーム)
- DET(糖尿病教育支援チーム)
- 医療安全対策チーム
- DDST(認知症せん妄サポートチーム)
- AST(抗菌薬適正使用支援チーム)
ISO15189の施設に認定されました
令和4年6月24日、臨床検査室の品質と能力に関する国際規格「ISO15189」の認定を受けました。
今回、ISO15189を取得したことにより、臨床検査室全般の業務が国際的な基準を満たしていることが認められました。
今後もより一層の品質管理・技術向上に努めていきます。
部署紹介
1階に採血室、注射・処置室、2階に生体検査室・病理検査室、3階に検体検査室があります。
1階:採血室、注射・処置室
採血室
朝8時より、1日に400~500名の外来患者さんの採血、採尿を行っています。
また、糖尿病患者さんの自己血糖測定指導も行うとともに、週1回の糖尿病教室を担当しています。
開始時間・・・午前8時より検査開始
2階:生体検査室
生体検査
生体検査室では、心電図・超音波検査・脳波などの生体機能検査を行い、各種疾患の診断や治療効果の評価をしています。
心機能検査 | 心電図・トレッドミル運動負荷試験・CPX(心肺運動負荷試験)・ホルター長時間心電図 |
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超音波検査 | 心臓領域・腹部領域・血管領域・体表領域 |
呼吸機能検査 | 肺活量・努力性肺活量・残気量・肺胞拡散能・呼吸抵抗・改善率・アストグラフ・呼気NO |
聴力検査 | 純音・耳鳴・チンパノメトリー・耳小骨筋反射 |
脳波・神経検査 | 脳波検査・神経伝導速度・大脳誘発検査 |
術中モニタリング検査 | 各種術中モニタリング検査 |
その他の検査 | 血圧脈派検査・皮膚灌流圧検査・サーモグラフィー・PSG(睡眠時無呼吸症候群関係)・簡易SAS検査 |
2階:病理検査室
病理検査
顕微鏡でみた細胞
病理検査は、手術で切除、各検査で試験切除した組織を用いて顕微鏡標本を作製し、病変部の形態的変化を肉眼的且つ、顕微鏡的に総合的に観察し、最終診断を病理医(医師)が行うとても重要な検査です。その結果は手術における切除範囲や病気の治療方針、今後の経過を予測するのに役立てます。
細胞診検査は、各種がん検診または患者さんが受診してがんの可能性が考えられる場合に行われる検査です。尿や喀痰、婦人科膣粘膜、乳腺・甲状腺針穿刺など、主に外来で採取できる材料を用いて、採取された細胞のすべてを顕微鏡で観察し、がん細胞(悪性)を細胞検査士(臨床検査技師)が見つけ出す重要な検査です。
細胞の核(矢印)が正常の場合と比較して大きく濃くなっているのは、がん細胞(悪性)の特徴です。
細胞診では、このような細胞を顕微鏡でひとつずつ観察して見つけます。
3階:検体検査室
生化学検査
患者さんから採取した血液や尿に含まれる成分を分析して、肝機能や腎機能・脂質検査、感染症や腫瘍関連検査などを行い、診断や治療効果判定に役立てています。
血液検査
血液中の赤血球・白血球・血小板の数を算定し貧血や炎症があるかの検査を行っています。
また血液中の細胞を顕微鏡で観察し、白血病などの血液疾患の診断・治療の効果判定に役立つ検査を行っています。
その他、血液凝固能の検査も行っています。
一般検査
尿の成分を調べ、体の異常を見つける検査を行っています。
その他に、髄液の検査、胸水・腹水の検査、便潜血検査なども行っています。
輸血検査
患者さんから採取した血液を使って、血液型や輸血する血液製剤が患者さんと適合するか調べる 交差適合試験を行い、安全な輸血が行えるよう検査をしています。
使用する血液製剤については、日本赤十字血液センタ-から取り寄せ、安全に輸血が行えるように管理しています。
細菌検査
感染症の診断のため採取された喀痰・便・尿・血液・膿などから原因菌(起炎菌)を検索・同定しています。また、適切な抗菌薬(抗生物質)を決定するための薬剤感受性試験も実施しています。
その他には、ウィルスを短時間で検出(インフルエンザなど)する検査や結核遺伝子検査も行っています。また、感染症情報の発信源として当院における菌分離頻表や抗菌薬感受性率表などを定期的に報告しています。